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コンポジットレジン

6歳になるお子さんの虫歯の治療をしている時にお母さんから質問がありました。

お母さん
前から気になっていたのですが、治療の途中でたまに光を当てていますけど、それって何をしているんですか?

先生
ああ、この光ですか?これはコンポジットレジンという材料を固まらせるために当てているんですよ。レジンとは虫歯を削った後に詰める歯科用プラスチックの事で光を照射する事により硬化するんです。

コンポジットレジン治療の流れ

  1. composite_resin1右下奥から2番目の歯の噛む面に
    虫歯ができています。

  2. composite_resin2少しずつ削って
    虫歯の部分だけを取り除いていきます。

  3. composite_resin3虫歯に感染した部分を染め出す検知液を使い、
    健全な歯質を保存出来るように努めます。

  4. composite_resin4手用の器具を使ったりもして
    硬さの確認をしながら取っていきます。

  5. composite_resin5検知液に染まらず十分な硬さを確認できたら
    レジンを充填していきます。

  6. composite_resin6そして歯とレジンをくっつける接着剤を
    表面に塗布します。
    (この時も光照射を行います。)

  7. composite_resin7レジンを流し込み、歯の形を作っていきます。
    (歯の周りにあるホースの様なものはズーと言って唾液が歯面に付着しない様にするものです。ラバーダムというゴムのカバーをする場合もあります。)

  8. composite_resin8照射器です。
    メーカーによって様々な形があり、また光の強度も違うので照射時間も異なります。

  9. composite_resin9レジン部に光を当てて硬化させています。
  10. composite_resin10完成です。

お母さん
光で固めてたんですね!ずっと何しているか気になっていたので、スッキリしました。でも虫歯の治療以外の時にも使っている時がある様な気がするんですが‥。

先生
そうなんです。実はこのレジンという材料は歯科治療で非常に使用頻度が高いもので、神経の治療で歯質が少なくなった時や、土台を立てる時、あとセラミックの詰め物や被せ物を接着させる時にも使います。(虫歯治療の時に使う物とは同じレジンでも種類が少し違います。)

お母さん
ちなみに虫歯の治療は全部レジンで出来るんですか?

先生
いや、虫歯の大きさによって適応出来ない場合もあります。前歯にもやる事がありますが、虫歯の範囲が大きい場合は被せ物になる事が多いです。そういった場合は被せ物や詰め物になるので注意しましょう。またコンポジットレジンによる治療でも、硬度が高い(フィラー含有量が高い)レジンなどを使った物は保険外治療として提供している医院もあります。

お母さん
なるほど。ケースによって違うみたいなので、その都度先生に確認した方が良さそうですね。それにしてもレジンは色んな所で活躍している材料なんですね!今日はとても勉強になりました!先生、ありがとうございました。

先生
いえいえ。また気になることがありましたら、何でも聞いてくださいね。